レポートの書き方を解説します。
次の形式とルールを守ってください。
- 対話形式で書く。
- 一人の発言は一行にまとめる。
- 質問と解答をうまく組み合わせる。
- 対話形式ですが、全体の構成も考えてください。
- バラバラの内容を集めても高い評価は与えられません。
- 教科書をそのまま使っている場合は点数が悪くなります。
- 日本語の間違いは減点されません。
- 漢字にふりがなはいりません。
- ぜんぶで40行以上。
上手な質問をすると、対話がうまくすすみます。
【例】次のような文章が資料にあったとします
これを、次のように展開させます
A:今日は、『
徒然草』について勉強しよう。
B:「とぜんそう」と読むのかと思ってたら、「つれづれぐさ」が正しいんだね。
A:「
徒然」というのは、「やることがなくて
手持ちぶさた」という
意味だよ。
B:じゃあ、「
草」は?
面倒くさいということかな。
A:
違うよ。
草子、すなわち本のことさ。やることがないので
暇つぶしに書いた本、ということだね。
B:『
徒然草』が書かれた
鎌倉時代後期って、
いつぐらいなの。
A:
鎌倉時代は、12
世紀末から1333年まで。
始まりには
諸説あるけど、
関東の
鎌倉で
武士が
政権を
握っていた
時代だ。
B:
作者は
兼好法師と言ってたけど、
どういうお
坊さんだったの?
A:
兼好は、
正式に
寺院に
所属していた
僧ではなくて、
出家したと
自称していた
人物さ。
対話には様々な形式があります。
レポートでは、次の形式を参考にしてください。
レポートが書きやすくなります。(すべて使う必要はありません)
- 信憑性:~って言われるけど、本当なの?
A:よく、長崎は「坂の町」って言われるけど、実際はどうなの(本当なの)?
B:本当だよ。だいたい、町の70%が傾斜地だそうだ。
*応用として、否定形を使うこともできます。
A:
天津飯は、中国の天津
名物が広まった
って、本当なの?B:
いや、実は中国で
天津飯にあたる料理って、ないんだよ。
- 定義:~ってどういう意味?~って何?
B:本当だよ。だいたい、町の70%が傾斜地だそうだ。
A:「傾斜地」ってどういう意味?
B:明確な定義はないけど、一般的には傾いている土地を指すことが多いね。
→内容を広げていくときに使いやすい形式です。
- 比較:~とはどう違うの?
A:傾斜地と「がけ」はどう(何が)違うの?
B:おおよそだけど、傾きが30度を超えると「がけ」になる。
- 時間:いつ(から/まで)?
A:長崎の町づくりはいつから始まったの?
B:古い時代の遺跡はほとんど残ってなくて、本格的に人が住み始めたのは16世紀後半からだよ。
- 因果:なぜ?どうして?
B:古い時代の遺跡はほとんど残ってなくて、本格的に人が住み始めたのは16世紀後半からだよ。
A:どうしてその前は人がいなかったの?
B:基本的に交通が不便で山が多いから、農耕には適していないよね。
- 反論:でも(しかし)
B:基本的に交通が不便で山が多いから、農耕には適していないよね。
A:でも、それは16世紀でも変わらないんじゃないの?
- 空間:どこで(どこに)?
- 主体:だれが?
A:最初の長崎奉行にはだれが就いたの?
- 経緯:どいういきさつ(経緯)で?どのようにして?
A:
出島は
どういう経緯で作られたの?
B:もともとは
ポルトガル人を日本人から
隔離するために作られたんだけど、やがてオランダ人をここに
移動させたんだ。
- 限定:~以外も(すべて)そうなの?~以外も同じなの?
A:オランダ人以外の外国人も(すべて)出島に収容されたの?
- 方法:どうやって?どのように?
A:朝鮮国とはどうやって貿易してたの?
- 特殊化:~については?
A:清国との貿易については、どういう手続きをしてたの?
- 当為:~するためには、どうすればいいの?
A:出島の歴史を調べるには、どうすればいいの?
採点基準
- 形式は正しいか
- 40行以上あるか
- 全体の流れがあるか
- 一文の長さは適当か
- 無駄な行稼ぎはないか
- 教科書以外の情報はあるか(いちばん重要。教科書をそのまま使っている場合は点数が悪くなります)
- 説明は適切か
- 情報量が多いか(中身のある情報が多いか)